料金と比較

「仮想オフィスツール」と住所を借りる「バーチャルオフィス」の違いと見分け方

公開 他社の料金・条件は2026年10月28日 時点(各社の公式ページ)

「バーチャルオフィス」と呼ばれるものは、2種類あります。1つは、会社の所在地として使う住所を借りるサービスです。もう1つは、離れて働く人が画面の中の同じオフィスに集まり、声で話すためのツール(仮想オフィスツール・バーチャルオフィスツール)です。借りるものが「住所」か「人が集まる場所」かで、まったく別のものです。

「バーチャルオフィス」だけで検索すると、住所を借りるサービスと、人が集まって話すツールの両方が混ざって出てきます。チームで話す道具を探しているなら、「仮想オフィスツール」「バーチャルオフィス ツール」「メタバース オフィス」で引き直すと、ツールのほうが見つかりやすくなります。

この記事では、2つの違いと見分ける問い、ツール側の料金の決まり方をまとめました。住所を借りるサービスの料金は調べていないので、書いていません。サービスの中身は、一般に知られている範囲の説明です。

2つの「バーチャルオフィス」は、何が違うのか

比べる点住所を借りる「バーチャルオフィス」「仮想オフィスツール」
借りるもの会社の所在地として使う住所。郵便の受け取りや転送、電話番号や電話の取り次ぎが付くものもある画面の中のオフィス。人が入って集まり、声で話す。作りは製品で違う(地図の上をアバターで動いて近づくと声がつながるもの、ルームに分かれて話すものなど)
何のために自宅の住所を公開せずに事業を営む。名刺やサイトに載せる住所がほしい。登記や届出に使う住所がほしい(使えるかは事業者の条件で違う)在宅と出社が混ざったチームで、「ちょっといいですか」と声をかける。会議室で画面を見せる。オンラインの交流会を開く
料金の決まり方この記事では調べていない人数で決まる。同時に入る人数で数えるか、登録した人数で数えるかは製品で違う(下の表)
無料で試せるかこの記事では調べていない調べた8製品は、無料の試用(2週間〜1か月)か無料のプランがある(2026年10月28日 時点)

なぜ検索で混ざるのか

同じ「バーチャルオフィス」という言葉を、2つの別の事業が使っているからです。ツールの提供元も、自社の製品を「バーチャルオフィス」と呼ぶことがあります。たとえば、メタワークオアシスの運営会社の変更の告知(2026年9月18日掲載)には「バーチャルオフィス事業(メタワークオアシス)」とあります。

自分の探し物はどちらか(見分ける問い)

やりたいこと探すもの
名刺・サイト・契約書に載せる会社の住所がほしい住所を借りる「バーチャルオフィス」
登記や届出に使う住所がほしい住所を借りる「バーチャルオフィス」(登記に使えるかは、事業者の条件を確かめる)
届いた郵便を受け取って転送してほしい。電話を取り次いでほしい住所を借りる「バーチャルオフィス」
在宅のメンバーに「今いいですか」と声をかけたい。相手が話せる状態か知りたい「仮想オフィスツール」
相談も雑談も会議も、1日中つないだ1つの場所でしたい「仮想オフィスツール」
50人ほどのオンライン交流会や忘年会を、輪に分かれて話せる形で開きたい「仮想オフィスツール」(開き方は「オンライン交流会」「オンライン忘年会・新年会」)
決まった時間の会議だけできればよいビデオ会議ツールで足りることが多く、仮想オフィスツールは要らないかもしれない

両方が要る会社もあります。たとえば、数人で事務所を持たない会社が、名刺に載せる住所は借り、日々の仕事は仮想オフィスツールの中で集まる形です。

仮想オフィスツールの料金は、人数で決まる

ツールの料金は、2026年10月28日に8製品の公式ページで確かめました(自社調べ)。額は人数で決まり、その人数の数え方は製品で違います。

同時25人・50人で1か月使うときの額(月払い)です。登録した人数で数える製品は、登録も同じ人数と置きました。続けて使える有料プランのうち、人数の条件を満たして額が低いものを選びました。無料のプランと無料の試用は、表に入れていません。同時10人の額と年払いの額は「仮想オフィスツール8製品の料金比較」にあります。

製品数え方同時25人同時50人初期費用
Hotori(自社)同時に入っている人数(スペースごとの定額・社外のゲストも数える)¥6,600(スタンダード・上限ちょうど)¥11,000(ビジネス・上限ちょうど)0円
Gather(米ドル・税別)メンバーの人数(ゲストは数えない)$375$7500円
MetaLife同時に接続する人数¥26,400(ビジネス)¥26,400(ビジネス・上限ちょうど)記載なし
oViceスペースの同時上限¥8,778(Entry-S)¥8,778(Entry-S・上限ちょうど)0円
FAMofficeID の数¥33,000¥33,000¥110,000
LIVEWORK登録できる人数の上限¥7,150(ベーシック・上限ちょうど)¥14,080(ビジネス・上限ちょうど)0円
VOICHAT同時に入室する人数¥23,100¥46,2000円
Flexii「ユーザー数」の段階(同時か登録かは記載なし)¥7,590(プラン30)¥10,725(プラン50・上限ちょうど)記載なし
メタワークオアシス(ID 課金)ID の数¥24,750¥49,500¥55,000
  • 2026年10月28日 時点・各社の公式ページ。円は税込で、税抜で表示している FAMoffice・Flexii・メタワークオアシスは1.1倍して換算しました。
  • 同時50人では、oVice の Entry-S(¥8,778)と Flexii のプラン50(¥10,725)が、Hotori のビジネス(¥11,000)より低い額です。oVice の Entry-S は、公式の表記で「推奨利用人数 10人」「同時最大利用人数 50人」のプランです。
  • Hotori は、枠を2人まで超えても入れて、それより多いと「満員」と出ます。
  • Gather は1メンバー月 $15 の人数分です。1ドル=150円と仮定すると約¥56,250・約¥112,500ですが、実際の請求は米ドルで、税は該当する場合に加わります(Gather の利用規約)。
  • メタワークオアシスの同時接続のプラン(月 ¥23,100〜・初期費用 ¥38,500)は、何人の枠かが公式ページに記載がないので、表に入れていません。
  • MetaLife と Flexii の初期費用は、公式ページに記載がありません。
  • 表に入れていない無料のプランがあるのは MetaLife・oVice・VOICHAT の3製品です。MetaLife のスタンダードは同時25人までで、スペースは最大60日、時間の制限があります。Gather の無料プランは2025年9月15日に終わりました。それぞれの条件は「無料の仮想オフィスツール」にまとめています。
  • 機能は各社で異なります。表は、料金と人数の条件だけを比べたものです。たとえば、Gather の料金には録画(20時間〜)と文字起こし(30時間〜)の時間の枠が含まれ、Hotori には録音・録画の機能がありません。

ツールを選ぶときに、料金のほかに見ること

先に見ておくとよいのは、次の4つです。

  1. 同時に入る人が多い時間帯に、何人入るか。 登録した人数ではなく、朝礼や定例の時間に同時に入る人数で枠を見ます。登録した人数で数える製品は、同時の人数より登録が多いぶん、額が上がります。
  2. 会社のネットワークで、声と映像がつながるか。 無料の試用の間に、実際に使う場所から試します。
  3. 会話が保存されるか、録音・録画の機能があるか。 製品で違うので、公式の資料で確かめます。
  4. やめるとき、何がいつ消えるか。 解約の方法と、データが消える時期です。

選ぶときの確かめごとは「Gather から乗り換える前に確かめる7つのこと」に、稟議書に書く数字の集め方は「稟議書の書き方」にまとめています。

Hotori は、2つのうち「仮想オフィスツール」です

この記事を書いている会社の製品 Hotori は、ブラウザで使う声の仮想オフィスです。住所や電話番号の貸し出しはしていません。

  • フロアの地図の上を、アバターで相手の席まで歩くと、そのまま声がつながります。話している相手には、カメラや画面共有も見せられます。インストールはいりません。
  • 在席・集中・会議中・離席が、アバターの点の色で分かります。離れた人には「ノック」でひとこと添えて知らせます。相手は「あとで」とも返せます。
  • 会議室は、閉じた部屋です。部屋の全員と声・カメラ・画面共有がつながり、部屋だけのチャットもあり、声も映像も部屋の外には漏れません。
  • 音声・映像・チャットはサーバーに保存せず、録音・録画の機能もありません。
  • 日本発のサービスで、運営は東京の小さな会社です。

料金はスペースごとの定額で、登録する人数に上限はなく、初期費用もかかりません。スタンダード(同時25人)が月¥6,600、ビジネス(同時50人)が月¥11,000です(税込・月払い)。ビジネスの月払いの額は、MetaLife ビジネスの年額プランの月あたり額 ¥22,000(税込・2026年10月28日 時点・各社の公式ページ)の半額です(MetaLife の年額プランの月あたり額との比較。機能は各社で異なります)。同時50人の月払いで Hotori より低い額の製品は、上の表のとおり oVice の Entry-S と Flexii のプラン50 です。

30日の無料(カード登録不要・同時50人まで・有料と同じ機能)から始められ、試用が終わっても、勝手に請求することはありません。料金の条件は「料金」にまとめています。記載の社名・製品名は、各社の商標または登録商標です。各社と提携していません。

出典